参道掲示板に八月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。それぞれ、「田辺市␣願成寺␣ロコ」「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。
八月のことば 「諸行無常 ずっとはないよ だから 今を大切に」
今年も夏本番ですね。当地域も多くの観光客の方々でにぎわっております。特に今年は、外国からの観光客をよく見かけますね。当地域の場合、この外国からの観光客のお目当ては「熊野古道」のようです。どうやら、外国の方々にとって熊野古道というのは「日本的な美」が凝縮された場所のようです。
ところで、「日本的な美」とは何なのでしょうね?よく言われるのは「わび・さび」ですが、説明しろと言われると困りますね。私は、この「わび・さび」の根底にあるのは、ある種の無常観(ずっとは続かないという考え方)だと思っております。つまり、人生の儚さを感じるような自然こそが美しいというのが、「日本的な美」の正体なのではないでしょうか。
一年中咲く桜、一日中燃える線香花火、もしこんなものがあったら美しいでしょうか?う~ん、微妙ですね…。無常だからこそ、儚いからこそ美しいと思うのは自然なことかもしれませんね。
仏教でいう諸行無常は、虚しさを説いているのではなく、今この瞬間の美しさを説いていると考えることができるかもしれません。無常さを受け入れた上で、今この瞬間を大切に生きていく。これこそが、諸行無常の生き方ですね。