2024年12月の参道掲示板

 参道掲示板に十二月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 十二月のことば 「渋柿は 寒風にさらされ 甘くなる」

 早いものでもう師走ですね。あっという間に、お正月の準備をする季節になりましたね。お正月の飾りつけといえば鏡餅ですが、鏡餅と一緒に飾る干し柿、これは本当に甘くて濃厚な味ですよね。でもこれ、元は渋柿ですよね。皮を剥いて寒風にさらすことで、渋味が抜けて甘くなる。どうして甘くなるのか?化学的には「タンニンの成分が…」とややこしいのですが、要は寒風という過酷な環境にさらすことで、渋味が抜け甘くなるということらしいです。過酷な環境で甘くなる。少し不思議ですよね。だって、過酷な環境にさらされると、腐ったり、場合によってはもっと渋くなったり苦くなったりしそうですが、甘くなるというのです。不思議であると同時に、少しうらやましい気がします。 

 私たち人間の場合は、生まれ持っての性格もありますが、長所(甘味)、短所(渋味・苦味)を両方抱えて生きていきます。色々な人と出会い、様々な経験をすることで、長所を伸ばし短所をなくしていく、これが理想ですがなかなか難しいですよね。特に困難に直面した時は、短所が前面に出やすいですよね。そして、厳しい状況が続くとふて腐れたり、やる気をなくしたりすることも…。過酷な環境の中でも、ただ苦しむのではなく、その経験を自分自身の糧に変えていきたいですよね。渋柿が寒風にさらされ甘くなるように。

 今の自分は、人との出会いや経験から、どこまで渋味が抜け甘くなっているのか?ふと気になってしまいます。甘くなるどころか、渋味・苦味が増すことのないように、人との出会い、経験から成長していきたいものです。目指せ、渋柿!

2024年11月の参道掲示板

 参道掲示板に十一月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 十一月のことば 「雨も風も のり越えて 今 輝く」

 ようやく秋らしくなってきましたね。近年、夏が長くなってきているような気がしますが、今年もやっと紅葉シーズンですね。花を愛でるのは万国共通のようですが、葉を愛でることに関しては日本人が世界一ではないでしょうか。そのくらい日本人は紅葉が好きですね。皆さんは、花見と紅葉どっちが好きですか?

 花も紅葉も「散る」ということに関しては共通ですが、その後が違うように思います。花の後は、木々が生い茂る生命感あふれる季節となりますが、紅葉の後は・・・。「無常観」という点では、紅葉の方がより強い気がしますね。だからこそ美しいのですかね。

 秋雨に台風に、色々な困難でも散らずに残った葉が最後に生命を燃やす。我々は、紅葉に人生を重ね合わせて見ている、もしくは、そうありたいと願いを込めているのかもしれませんね。

2024年10月の参道掲示板

 参道掲示板に十月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 十月のことば 「小さな種も 育てれば 大きく実る」

 彼岸明け以降、急に秋らしくなってきましたね。特に、日が暮れるのが早くなったような気がします。秋の夜長というやつですが、皆さんは秋の夜長に何をされますか?

まあ、何をされても自由なのですが、もし何かをし始めるなら長続きしそうなものがよいかもしれませんね。最初はちょっとした暇つぶしでも、続けていくうちに趣味になり、そのうちライフワークとなるかもしれませんしね。趣味やライフワークは、いわゆる生きがいですので結果を求めるものではありませんが、「生きがい」を得るというのは人生において大きな実りになるはずです。

 秋の夜長の暇つぶしという小さなきっかけでも、続ければ自分の人生を豊かにする大きな実りとなるかもしれません。せっかくの秋の夜長、何かを始めてみませんか?

2024年9月の参道掲示板

 参道掲示板に九月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 九月のことば 「みんなちがって みんないい」

 今月の「ことば」は、童謡詩人金子みすゞさんの詩「私と小鳥と鈴と」の一節です。有名な詩ですので、よく見かけることばだと思います。特に、お寺の掲示板や法話などでは、よく取り上げられますね。

 そんな有名な詩を、なぜ今更掲示板のことばに選んだかというと8月末のお寺の勉強会に関係があります。我々僧侶の世界にも、勉強会・講習会のようなものがあります。当然、仏教の知識について勉強もしますし、お寺の経営についての法律的なことも勉強します。近年、その勉強会で特に力を入れているのが「性の多様性」についてです。いわゆる世間一般でいう「LGBTQ」に関する勉強ですね。

 今回その勉強会に参加して痛感したことは、私自身がいかに「少見多怪」であったか、つまり見識が少ないが故に必要以上に多く怪しんでいたかということです。何事もそうですが、まずは正しい知識を身につけないとその先にある理解や共感には繋がらないですね。

 そして、この勉強会の際に自然と頭に浮かんだことばが「みんなちがって みんないい」でした。既に知っていた有名な詩でも、今回勉強会に参加して改めて「その通りだなあ」と思い、筆を執ることにしました。

お盆先祖供養(施餓鬼)&臨時駐車場の案内

 お盆の先祖供養(施餓鬼)のご案内

・8/11(日・山の日)  受付:8時~11時

 *檀家様以外の永代供養で納骨されている方につきましても、お盆の先祖供養の申し込みを受け付け中です。その際は、お塔婆の準備がありますので事前にご連絡頂きたくよろしくお願い致します。

・臨時駐車場のご案内

盆期間中(8/11~8/15)に限り、臨時駐車場を2か所借りましたので、ご参拝の際はご利用ください。

・臨時駐車場1(目良組駐車場、一番奥) 住所:田辺市古尾19-1  *手前は月極駐車場ですので、一番奥の「願成寺臨時」とプレートのある区画に駐車お願いします。

・臨時駐車場2(丸惣商店従業員駐車場) 住所:田辺市古尾10

盆期間中は駐車場が大変混雑しますので、臨時駐車場の利用をご検討お願いします。

2024年8月の参道掲示板

 参道掲示板に八月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 八月のことば 「ライバルは 昨日の自分」

 オリンピックが始まりましたね。連日、アスリート達の熱戦が繰り広げられておりますね。オリンピックという大舞台に立つまでには、我々の想像を絶する過酷な試練があったのでしょうね。ライバルとの競争、そして何より自分との戦いが・・・。

 私たちはオリンピックアスリートではないので、常に熾烈な競争に身をおいているわけではありませんし、またライバルの存在というものも日常生活の中で感じることは稀かもしれませんね。特に私のように中年を過ぎると、いい意味でも悪い意味でも、特定の誰かをライバルとして意識することはまずないですね。別に誰かと比べる必要はありませんが、ライバルの存在は生活の刺激になることは確かですね。

 「日常生活にほんの少しの刺激を・・・」これは認知症予防に効果的なことらしいのですが、ライバルを作るというのはいいことかもしれませんね。と言っても、勝手にライバル視された相手は迷惑でしょうから、自分自身をライバルにすればいいのですよ。具体的には、「昨日の自分」と「今日の自分」を比べて、昨日より少しでも頑張れたこと、逆に昨日はできたのに今日はできなかったこと等々を発見していけば生活の刺激になるかもしれませんね。

オリンピックアスリートではない私たちでも、毎日「昨日の自分」を超えてゆければ、10年後にはきっといいことがありますよ。

2024年7月の参道掲示板

参道掲示板に七月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 七月のことば 「願い 願われ 生きている」

 もうすぐ七夕の時期ですね。大人になってから笹飾りに願い事を書く機会はありませんが、もし書くならば皆さんは何を願いますか?うーん、色々ありすぎて悩みますかね。

 人間誰しも「願い」はそれなりに持っているものだと思いますし、願うこと自体は悪いことではないと思いますが、大事なことを忘れていませんか。それは、私たちは願う身であり、同時に願われる身でもあるということです。

 人はどうしても願うことに気を取られ、「自分が願われている身」であることを忘れがちですが、私たちは日々願われて生きています。例えば、自分がどこかに出かける時には家族・友人から「気を付けて」と願われ、また、別れ際には「元気でね」と願われ、勉強・部活動をする子供は「がんばって」「怪我するなよ」と願われ・・・という具合ですね。

「私も願いをかけられた身なのです」ということに気づけば、生き方が少しは変わってくるかもしれませんね。願うことも大切ですが、願われている自分のことも大切に生きていきたいものですね。

2024年6月の参道掲示板

 参道掲示板に六月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。それぞれ、「田辺市␣願成寺␣ロコ」「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 六月のことば 「開くと役立つ 傘と こころ」

 傘が欠かせない季節になりましたね。こんな時季はゆっくり読書でも、と思うのですが、なんだかんだでバタバタしている自分がいます。なぜバタバタしているかというと、私のように40代半ばとなると、所属している諸々の会の「役」が回ってくるのです。

先日、その会のうちの一つで懇親会という名の飲み会がありました。お酒が全く飲めない私は今までは欠席していたのですが、役に就いているため今回は欠席もできずしぶしぶ出席しました。でも、結果として出席してよかったですよ。普段は事務的な話や、議論しかしない相手とプライベートなことも含め色々と腹を割った話ができて、少し心の距離が近づいた気がします。

 大人になると、特に中年以降になると立場やプライド等々、様々なものが邪魔をして「心を開く」機会が減りますよね。酒の席とはいえ、普段より少し心を開いて誰かと接することができる、きっと今後の人間関係に役立つと信じてます。この歳になって、改めて飲み会の有益性に気づかされました…ということにしないと、飲めない私が何のために飲み会にいったのか?自分自身が納得できないですしね。

2024年5月の参道掲示板

 参道掲示板に五月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。それぞれ、「田辺市␣願成寺␣ロコ」「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。

 五月のことば 「鯉のぼり 泳ぐ力は 向かい風」

 早いもので、新年度が始まり1か月が過ぎました。この1か月はどういう月でしたか?特に、進学や就職で生活環境が大きく変わった人にとっては、激動の1か月だったのではないでしょうか。どうぞ、ゴールデンウイーク中に英気を養ってほしいものです。

ここで私の昔話を一つ。今から20年ほど前のこの時期、私も新社会人として初めてのゴールデンウイークを迎えておりました。どういう気分で?というと、最悪でしたね。4月に会社に入社して以来、色んな意味で自分のことを「思い知る」1か月でしたからね。今から思えば、世間知らずで実力もないくせに、自信だけはあるそんな若者でしたからね…。自分の思い描いていた会社生活とは程遠い、「自分の無力さを思い知る」そんな4月でしたね。まさに、自分の周りだけ逆風吹き荒れる!そんな気分でしたよ。それでもって、ゴールデンウイークは精神的にヘトヘトだった記憶があります。

でも、今から思うと、あの時の自分への向かい風が確実に自分を成長させてくれたと思うのです。まあ、こればっかりは個々の性格にもよるのでしょうが、私の場合は順風満帆では調子に乗る性格なのですよ。向かい風を受けて初めて自分を思い知り、世間を知ろうとし、成長する、そんな性格なのです。

 向かい風を受けている最中は、精神的につらいですが、長い目で見ると自分の成長につながる、そう考えて向かい風と対峙していきたいものですね。