参道掲示板に十月の「ことば」を掲示しました。参拝の折にご覧ください。画像は、yahooとgoogleで公開しております。「田辺市␣願成寺」と検索して頂くと、トップに表示されますので、是非ご覧ください。
十月のことば 「同じようで ちがう それぞれの うまみ」
10月ですね。会社や役所でいうと、下半期のスタートにあたりますね。お寺にはあまり関係ないのですが、下半期という言葉を聞くと会社員だった頃を思い出します。
その会社員時代に人事部の同期と話したことをふと思い出しました。その同期は採用担当だったのですが、私が「どういう基準で採用するの?」と聞いたらこう答えました。
「新卒は全員同じようなリクルートスーツを着て、受け答えもちゃんと準備していて大体似たような感じ。その中で、異なるタイプの人材を集めないといけないから大変なんだよ。」と言うのです。私は意外でした。てっきり、「うちの会社は○○タイプの人材がほしい」という求める人材みたいなものがあると思っていたのです。
同期の彼曰く、「同じタイプの人材ばかり集めると経営が偏る」「ピンチに弱い」「新しい発想が出て来ない」などなど、色々と弊害があるらしいのです。
確かに組織には、攻めタイプのアクセル役、アクセル役が暴走しそうになった時のブレーキ役、また、コツコツと継続的に注文を取るタイプや、アイデアマンタイプなど色々な人材が必要ですね。
会社だけではなく、家庭も、社会全体も、いろいろなタイプの人がいて、それぞれが自分にしか出せない「うまみ」を発揮できたら円満に回るのかもしれませんね。
「善人ばかりの家は喧嘩が絶えない」という人がいますが、一理あるかもしれません。失敗する人、ドジな人、おっちょこちょいな人、そういう人がいるからギスギスした緊張感が少しは和らぎ、心地よい家庭になるのかもしれませんね。
人はそれぞれに「うまみ」を持っています。自分では気づいてない自分の「うまみ」が誰かの救いになっているかもしれませんよ。